診療ノート
タキモト動物病院

 倉敷市玉島1367-15
 TEL:086-522-6211
 FAX:086-522-6209
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診療ノート

 動物病院には日々ドラマがあります。
TVの特番で「動物病院24時」なんてやってますが、あの番組中で見るエピソードなんて決して珍しくはありません。このページでは、そんな病院内で起こるあれこれを、ある時は真面目に、ある時は感動的に、機嫌の悪い時は悪いなりにご紹介いたします。
 また不定期にはなりますが、学術的な症例報告も載せます。ごらんになった獣医師の先生で、ご意見の頂ける方はhome@optvet.comまで、メールを頂けたらと思います。掲示板の設置も検討中です。
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5月17日(金) ハードな一日
 

5月は予防のシーズン真っ只中。最近、更新が滞っているのは何かと忙しいからです。すいません。

  そんな中、特にハードな一日を体験してしまいました。
昨夜、寝たのは午前2時前。そしてホットラインが私を起こしたのは午前4時過ぎ。自分でもよく受話器を取れたな、と感心です。
ウサギを落としたので見て欲しいとの事でした。それから少しして来院され、診察。ただの打撲で、何事もなし。よかった。

さらに電話(5時)。16歳の犬が苦しがっているとのこと。あまり遠くない住所の方で20分で来るとのこと。
でも来たのは午前6時ジャスト。いい加減にしろよ〜!
診察が終わって、もう寝る時間はなし。入院の世話して、ゴハン食べて、また入院の世話して、午前の診察に突入。

やはり、この時期、診察の合間に休むことはできません。
お昼ご飯を食べたら、予約の手術が2件。終わるとすぐに午後の診察。
そして、こんな日に限ってやってくる難産の犬。しかも緑色のおりものが出てる。緑色のおりものが出てると言うことは、すでに胎盤が剥がれていると言う事を意味します。そのうえ、陣痛はほとんど来ていない様子。子供もでかい。選択すべき処置は帝王切開しかないじゃないですか。
午後の診察が終わるとともに(普段ならお疲れ様ってとこですが)、帝王切開の開始。手術が始まると目は冴えてきますが、それでも11匹の子犬を取り上げるとちょっとウンザリ。
母子ともに元気。無事に手術を終えると、晩ご飯を食べる間もなく、夜間診療に突入(運悪く当番)。こんな日にはとどめを刺すかのように患者さんが来ます。
午前零時、夜間診療も終了。
そして午前1時、やっとおやすみなさい。

この予防で忙しい時期、こんなハードな一日を経験している先生は私だけでないはず。獣医師は人気のある職業と言われるが、現実はこんなもの。獣医志望の学生さん、覚悟してこの世界に入っておいで。

 5月9日(木) 輸血 
 

5月のゴールデンウイークが過ぎてから、雨がよく降ります。「晴れの国・岡山」って感じがしないですね。雨が降ると患者さんの来院が減り、雨が止むとドーッと来院の繰り返しです。日本全国こんな感じなのでしょうか?

  さて、今日は休診日なのですが、入院が多く仕事がいっぱいです。IHA(免疫介在性溶血性貧血)のワンちゃんに輸血を行いました。

本来、免疫というのは自分の体の中に侵入した病原菌や異物を「非自己」であると的確に認知して、その物質を攻撃・除去する働きのことです。ところがIHAという病気は、自分自身の赤血球を「非自己」と認識して免疫系が赤血球を壊し始めることで生じる貧血なのです。それゆえ、IHAの治療の主体は免疫抑制療法ということになります。さらに支持療法として、貧血が重度であれば輸血、二次感染予防のための抗生物質の投与、腎機能維持のための点滴などが必要となります。

輸血を行おうと思うと、当然ながら献血してくれるワンちゃんが必要となります。病院にはタロウちゃん(VT日記参照)という番犬がおりますが、10kg足らずではちょっと役不足。そこで登場するのがレオちゃんという50kg超のサモエド。普段は私の実家で飼われています。おとなしく採血させてくれる優秀なスタッフ(?)です。彼の血液で一命をとりとめた患者さんは数知れず。

今回も無事、輸血を終えることができました。IHAは輸血によって病態が悪化する(凝固系の亢進)こともあるので注意が必要です。