診療ノート
タキモト動物病院

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診療ノート

2月27日(水) 気の荒いネコ

休診日の反動が今日も継続中。忙しい一日でした。
  午前は再診の患者さんとエキゾチックがちらほら。件数が多かっただけでそれほど大変な患者さんは来られませんでした。

お昼は手術が3件。マイナーサージェリーばかりですが、限られた手術時間ゆえペース配分が大切。でも順調に終了しました。

そして午後の外来時間、初診のネコちゃんが二匹来院されました。
一匹は嘔吐。検査するにも治療するにも抵抗が激しく、飼い主さんもスタッフも抵抗する猫ちゃんも消耗してしまう診療でした。

もう一匹のネコちゃんは、なんとなく元気がない。なんとなく食欲がない。時々嘔吐するとのこと。そして飼い主さん曰く、「狂暴」とのこと。
狂暴な犬ならば少々大きくとも、エリザベスカラーさえつければ何とでもなるが、ネコには鋭い爪がある。これは困った。

さらに、うちに来る前に他の病院へ行き、「こんな狂暴なネコは診れん。」と言われたそうな。
よ〜し、それなら診てやろうじゃないの! 自分に気合を入れて、ネコには気合を感じ取られぬようにそっとタッチ。少しずつ少しずつ触診を開始。そしたらすぐにお腹の中にソーセージのような塊を発見。そのまま、エコーをあててみるとその塊の中は液体みたい。どうやら子宮に液体が溜まって膨らんでしまったようですね。

「子宮蓄膿症」と診断したいところですが、ネコの場合は溜まっているのが膿ではなく水や粘液のこともあります。この子の場合オリモノは出ていないので何が溜まっているかは不明。
後日、手術して子宮と卵巣を摘出することを同意されました。避妊手術をしておけばこの病気にはならなかったことも説明しました。

しかし、この気の荒いネコちゃんを入院させ、麻酔かけて手術するのってけっこう大変だろうなあ、気が重いなあ。

 2月26日(火) 東京帰り 

23〜25日は東京へ行っておりました。
  池袋、銀座、東京大学などを回りましたが、天気は良く、暖かく、のぞみも空いてて最高でした。でも東大は入試中で入り口チェックがありました。
  そして今日は休診が続いた反動です。外来が多くパニック状態の一日でした。3日間診療していないだけで腕が鈍ってました。採血する血管は見つからないわ、カルテ書くのは遅いわ、逆まつげは上手く抜けないわで、最悪。

  初診でダックスフントの子犬が来院されました。もう生後四ヶ月になるのですが動物病院は初めてとのこと。予防注射も打っていません。
今朝から元気・食欲なく、嘔吐しているとのこと。診察しようとすると何やら異臭が。どうもこの子犬のカラダ全体からウンチの臭いがしてくるではありませんか。飼い主さんに話を聞くと、この臭いは以前からで、時々ウンチが柔らかかったということです。

ということを踏まえて検便(顕微鏡でウンチを拡大して観察)すると、やっぱりいた、いた。木の葉が舞うように、ウンチの中でうごめく物体が!この子のお腹の中にはジアルジアという原虫がいたのでした。
ジアルジアは細菌よりは大きく回虫などの卵よりは小さい病原体です。体調の良い成犬であれば寄生していてもあまり問題はないのですが、飼い始めたばかりなどのストレスのかかった子犬では命を奪ってしまうこともある寄生虫の一種なのです。幸いにこのジアルジアには効果的な薬剤があり、5日ほどで完全に駆除することが可能です。早く治して今度は予防注射を打ちに来てください。

 2月22日(金) トキ(?)
 

午前中はお天気が悪かったせいか、エキゾチックの来院ばかりでした。午後は天気が回復したものの、やはりカメやらハムスターやら、あまり犬・ネコ来院されませんでした。

  ちょっとすごかったのが写真のセキセイインコ。
決してトキではありません。上のくちばしが過長しているわけです。
写真ではちょっと分かりにくいですが、脚なども白く粉を吹いたようになっています。実はこの病気の原因はダニ。いわゆる疥癬症(かいせんしょう)なのです。けっこうきれいに伸びたくちばしでしょ?なんだかカッコいいくらい。でも、このまんまじゃまずいです。

ちょっと観察すると、しきりに顔をこすりつけていました。しばらく治療すれば良くなるのですが、とりあえずくちばしをカットしておきました。ゴハン食べやすくなることでしょう。

さあ、明日から東京です。休診となりますのでご注意ください。

トキ? 写真
 2月20日(水) ハッピーバースデー

今日は当院に働くVT(動物看護士)の中手さんの20ウン才のお誕生日でした。みんなでお祝いし、バースデーケーキを食べました。中手さんにとって良い一年になるといいですね。おめでとうございます。

  よくあるのですが、子犬のワクチンプログラム(予防注射の実施時期)について質問されます。ワクチン製剤は日々改良を重ねられ、生後1ヶ月くらいから注射を打ち始めることの可能な製剤も作られています。

しかしながら大切なのは、製品の問題ではなく注射を受ける子犬の側にあることを忘れないで頂きたいのです。ストレスのない環境下に置かれ、健康な子犬でなくては、予防注射の効果が現れません。すなわち、飼い始めたばかりの子犬であれば、新しい環境に移って10日以上経過し、充分その環境に馴染んでいる必要があります。飼い始めたばかりでは新しい環境というストレスから自分を守るためにストレスホルモン(副腎皮質ホルモン)が分泌されています。このホルモンが予防注射の効果を減弱させてしまうのです。

当然のことですが、嘔吐や下痢、くしゃみ、鼻水、咳などの症状がある病気の子犬に予防注射する意味はありませんし、その病気を悪化させて子犬の生命を危うくする可能性すらあります。
最初のワクチン接種時期、間違いのないよう、気をつけてあげてください。お願いします。

右の写真は今日、ワクチン注射に来られたシーズー犬、二ヶ月ちょっと前です。

ハッピーバースデー 写真
ハッピーバースデー 写真
 2月19日(火) アトピー
 

また、朝晩が冷え込んでいます。お散歩、寒くて大変ですね。私もこれから(午後9時20分)ワンちゃんたちのオシッコに付き合わなくてはいけません。

  今日は午前中、アトピーの患者さんが続きました。
犬種はキャバリア、ダックス、コーギー、シーズーと多彩。どの子も中等度のアトピーです。
アトピーは、複数の原因物質に対してアレルギー反応を起こすことが特徴です。そのため、原因物質の特定とその排除が根本的な問題解決になることは理解できるのですが、現実には臨床の現場では困難なようです。

当院でも3年ほど前から、種々のアレルゲンに対する皮内反応検査と血液中のIgE抗体の検査によって原因物質の特定を試みています。検査結果を治療に反映できる場合もありますが、半数以上の患者さんで、その結果と実際の治療との間にギャップを感じているのも事実です。
しかし、こういった検査を実施してその結果を飼い主の方に提示し、飼い主の方がその結果に真剣に向い合うことから、この病気の理解と上手く付き合っていくための自覚が生まれていくように思えることが少なくありません。

アトピーは難治性疾患ではありますが、食事制限(良いものを与えることよりも悪いものを与えないことの徹底)・ノミの完全な駆除・生活環境の改善(家の中のダニの発育場所を減らす)などによって薬物治療以上の効果がもたらされることが意外に少なくありません。ワンちゃんのカユミを減らすためには、まず飼い主さんのサイドでできることからやってみてはいかがでしょうか?

さて明日は長期入院している患者さんたちがそろって退院されます。週末からは学会出席のため休診日が続きます(今月のカレンダーはこちら)ので、このあと重症の患者さん、来ないで欲しいものです。

 2月18日(月) 消化管造影
 

ごめんなさい、更新が滞りました。ちょっと夜間の外出が余儀なくされたもので。
昨夜は珍しく(?)飲み会で、他の先生たちとコミュニケーションをとっておりました。でも昼間はあわただしく働いておりましたのよ、ホント。

  ここのところ「消化管造影」という検査がたてつづけにありました。
「消化管造影」とはレントゲン写真の撮影法の一つです。
本来、レントゲン写真では骨などのように、周辺の組織に比べて組成の大きく異なる構造物を観察するのに有用です。一方で胃や腸のように組成の似た組織同士の描出には無理があります。そこで内臓に比べてX線の透過性が大きく異なる「バリウム」を患者さんに飲んでもらってからレントゲン撮影を行います。そうすると腸の中に入ったバリウムが写真上に写し出されて間接的に腸などの様子を観察できるわけです。バリウムを飲んでもらってから、時間を追って繰り返しレントゲン写真を撮ると、バリウムが胃から小腸、大腸へと順調に流れているかどうかを観察することが可能となります。

この検査を行うと、胃や腸の中に異物や腫瘍がないかどうか、あるいは腸が詰まったり(イレウス)もつれたり(腸捻転・ヘルニア)していないかどうかを知ることができます。腸が詰まっていると、バリウムの流れがその手前で止まってしまうため、腸閉塞(イレウス)の診断には特に有用です。

しかしながらこの検査では複数回のレントゲン撮影が必要なため、非協力的な患者さんの場合には困難を極めます。閉塞している場所が胃から遠ければ遠いほど、撮影回数は増え、時間も労力も、飼い主の方にとっては検査費用もかかってしまいます。

その挙句に異物による腸閉塞と診断されれば、時間を置かないで摘出手術が必要となります。なぜか、この手術、夜間や休診日にすることが多いような気も、、、

今夜も夜勤です。頑張ります。

 2月15日(金) 夜勤
 

現在、午後11時30分を過ぎようとしていますが、夜勤(夜間診療)中です。
  外来の患者さんはもう来る気配がありませんが、敗血症の患者さんに付き添っている私は、睡眠をとることができるのでしょうか。

  充分に抗生物質を投与し、血圧が落ちぬように点滴を一時間に600ml。鎮痛剤に抗凝固剤(へパリン)。充分手を尽くしてはおりますが、抗生物質の効き方次第ではないでしょうか?
鎮痛剤も二時間おきに投与しないとかなり痛いみたいです。
忙しいので今日はこのくらいで。

子宮蓄膿症のワンちゃんは無事退院されました。

 2月14日(木) バレンタインデー
 

今日はバレンタインデーです。皆さん、ハッピーな一日を過ごされたでしょうか?私のような妻帯者には関係のない一日でした。

  昨日、子宮蓄膿症の写真を載せ忘れていました。アップしましたので下をご覧ください。
今日は休診日だったのですが、継続治療の患者さんも数件来られました。さらにこれから手術です!

 2月13日(水) 子宮蓄膿症
 

少し寒さが緩みました。本日も頑張りました。

  昨日から入院している子宮蓄膿症の患者さん、脱水も充分に補正でき、午後、手術を行いました。しかし、脱水が治まると、出るわ、出るわ、大量のおりものが!入院室がものすごい臭いで閉口しました。
手術は順調に終わりましたが、この後も充分な点滴と抗生物質の投与、それから敗血症などに移行していないかどうかのチェックが必要です。

右の画像は膿がたまってパンパンに腫れ上がった子宮です。その重量700グラム。お腹の中からこれだけのものがなくなるとずいぶんスッキリですね。逆に、これだけのものが今までお腹の中にあって、かなり辛かったでしょうね。

子宮蓄膿症 写真
 

子宮蓄膿症という病気は防ぐことができます。若いうちに避妊手術を行って、お腹の中から卵巣を取り去ってしまえばこの病気にはなりません。「1回子供を生ませたら子宮の病気にならない」なんて言う人がいますが、これは迷信です!

  また昨日書いたイレウスの可能性のある患者さんですが、お腹を切らなくても良さそうです。レントゲンと触診で、タオル(?)のような異物は大腸まで降りてきたみたいです。よかった!

でも、イレウスの可能性のある患者さんの様子を見るのってちょっと怖いんですよね。様子を見ながら待った挙句に、腸が壊死してしまいその部分を切除・改めてつなぎなおす(吻合)なんてやっかいな手術をしないといけなくなることがあるからです。もっと早く手術をしておけば、腸を切開するだけですんだのに、なんて後悔しても始まりません。切る、切らないを決めるのは大変悩みます。人間と違って、何を、どのくらい食べたかなんて言ってくれませんから、ワンちゃんは。

 2月12日 冷たくなったハムスター
 

昨日の休日は久しぶりにボーリングに行きました。そのせいか身体が痛い私。たいして投げていないのに。もう年かしら。

  昨日は休診日なのに、夕方7件の患者さんが来られました。獣医師はつらい・・・

このところ何日か続けて、冷たくなったハムスターが来院されます。
意外に飼い主の方はそろって暖房をしてあげていません。ハムスターは冬眠する動物。飼育下で、冬眠させないで冬を越させる場合、暖房は必須です。皆さん、気をつけてあげてください。
特に、最初の冬は越せても、二回目の冬(特に12月)が危ないみたいです

「帰宅したら、ハムスターが冷たくなって動かないんですけど、冬眠してるんでしょうか?」
だいたい午後7時くらいによくある電話です。

さて本日、子宮蓄膿症の犬とイレウスの疑いのある犬が入院しました。子宮蓄膿症の手術(子宮卵巣摘出術)は明日します。イレウスのほうも確定次第、明日になるかもしれません。明日もハードだなあ。

 2月10日 飼い始めたばかり
 

明日が祝日・休診ということだからでしょうか、外来の多い一日でした。
  今日の忙しさを予感させる朝一番の急患。飼い始めてまだ2日目の子犬です。生後二ヶ月にまだならないくらいでしょうか。今朝午前3時くらいまでは元気に遊んでいたのに、午前8時半頃ぐったりして動かないのに気付いたとのことでした。

  来院時、昏睡状態。心拍数低下、体温低下、おまけに粘膜は蒼白。かなり危ない状態です。飼い主の方、心当たりは全くないとのこと。
いろいろ調べる前にとりあえず「低血糖」の可能性だけ消したいので、20%糖液を静脈注射。そして採血しましょうか、と思ったら子犬の目がパッチリ。

どうやら低血糖だったようです。話を聞くと、昨夜の8時頃に夕食を食べたきりとのこと。さらに、ペットショップの人に一日二食にするように言われたとのこと。どんな犬の飼い方の本にでも3〜4食以上食べさせるように書いてあると思うけど。

この子犬、念のためもう少し点滴をしておきましたが、終わる頃にはメチャクチャ元気になってました。よかったネ!

子犬は一日の間に、眠る・起きる・食べる・オシッコする・ウンチする・遊ぶ・また眠る、という行動を何回も繰り返します。このサイクルを狂わせると子犬の生命に危機が訪れるかも知れません。
特に飼い始めたばかりの頃、家族みんなが珍しがって寝ている子犬を起こしたりしてこのサイクルを狂わしてしまいます。

飼い始めたばかりの子犬はできるだけそっとしておいてね。
それから、飼い始めて1週間以内に予防注射なんてダメよ!

 2月9日 逆まつげ
 

昨日は夜勤で遅くなったため更新できませんでした。ごめんなさい。
  2月6日の逆まつげ(異所性睫毛)のワンちゃん、永久脱毛の手術を行いました。永久脱毛といっても毛根の摘出手術です。手術用顕微鏡で見ながら逆まつげを毛根もろとも切り取ってしまうのです。摘出手術といえども0.2mm程度しか切りません。翌日には目も大きく開きますし、痛そうではありません。まぶたをめくってみると小さな赤い点にしか痕は見えません。

  逆まつげの永久脱毛法には電気分解や、凍結手術もありますが、異所性睫毛にはこの手術法が一番ではないでしょうか?

2月4日に白内障の手術を受けた患者さんが再来されました。
炎症や眼圧上昇、出血の徴候は皆無で状態は良いようです。抗生物質の点眼・内服も終了。管理が楽になります。

今日も新たに白内障の患者さんがいらっしゃいました。犬種はミニチュア・シュナウザー。片目だけの若年性白内障なのですが、この犬種、けっこう眼底(網膜)疾患の多い犬種なのです。片目は眼底が見えるので観察してみました。視神経乳頭の大きさは正常、網膜動脈も充分あり、ノンタペタム領域に変なシミもありません。正常眼底です。よかった!

でも、このワンちゃん、ちょっと太り気味。主治医に肝機能障害を指摘されたこともあったとか。ということで、サード(SARD;突発性後天性網膜変性症という肝機能障害などに関連して網膜の視細胞が急激に機能を停止し、不可逆的な視力の喪失が起こってしまう病気)の危険性と白内障の手術について説明をしておきました。

 2月7日 水槽
 

今日は休診日。
  夕方、術後の患者さんが3件退院されました。
  昨日ASPを実施した再発性上皮びらんの患者さんも退院です。術後1日で、すでに角膜の上皮の7割がたが再生しています。辺縁もぴったりと実質に接着しています。エリザベスカラーを外したり、シャンプーしたりしないでね、また再発するよ!と念を押しました。

  それから診察室の水槽、忙しさにかまけてコケだらけ。水草と魚の状態は良いんだけど、みっともない。今日は濾過器の中にちゃんとした濾材を入れました。明日は水換えしましょ!でもそんな時間あるかな?

 2月6日 角膜上皮びらん
 

眼球の前面にある透明な「角膜」って分かりますよね? 人体の中でもっとも知覚の過敏な組織、つまり傷ついたりすると一番痛い場所です。

  当然、動物にとっても一番痛い部位の一つで、目をショボショボさせているワンちゃんなんか、ここを傷つけていることが多いのです。今日は「角膜上皮びらん」といって、その角膜の表面がペロンとめくれてしまっている患者さんが二件来られました。


1頭は「異所性睫毛」といってまぶたの内側に逆まつげが生えているために起こった角膜上皮びらんによるものでした。瞬きをするたびにまぶたと角膜の間でこの逆まつげがこすれるわけです。考えただけでも痛そうです。

治療としてはその逆まつげを抜いてやることです。しかししばらくするとまた逆まつげは生えてくるわけで、根治するには永久脱毛が必要かもしれません。
逆まつげさえなくなれば角膜の表面の細胞は再生能力が強いためほっといても治癒します。

もう1頭は以前の診察で「再発性上皮びらん」と診断したワンちゃんです。上述したように角膜の上皮細胞は大変再生能力が強いのですが、再生した上皮細胞がその下にある角膜の実質にしっかりと接着することができず、浮き上がってきてそして剥がれてしまい、いつまでたっても角膜のびらんが治らない状態を「再発性上皮びらん」といいます。

最も効果的な治療法が角膜表層穿刺術・ASPと呼ばれる方法で、びらんを起こしている角膜の周辺に角膜実質の中層くらいまで何ヶ所も針を刺します。角膜に針を刺すなんて、ちょっと怖い処置に聞こえるかもしれませんが、手術用顕微鏡で見ながらの処置のため大変安全に行えます。
このワンちゃんの処置も無事終わりました。さらにこのワンちゃんから採血して血清を取り、血清中に含まれるフィブロネクチン(細胞の接着を促す物質)の点眼を併用してやります。

「角膜上皮びらん」、決してなりたくない病気ですね。私、逆まつげが時々生えます。大事になる前に自分で抜いていますが、これもけっこう痛いですね。涙が出ます。

また、2月4日に白内障の手術をしたワンちゃんは今日無事退院いたしました。5日後にまた見せてください。

 2月5日 おはぎ
 

当院の獣医師は院長の私、ただ一人です。それゆえ、手術は外来の患者さんが来ないお昼の1時から4時半の間に行います。時間が足らなければ夜の外来が終わってからVTに居残ってもらってすることになります。

  今日も手術の予約が4件。時間が足りず、夜になるパターンです。それもつらいので、午前中の外来時間の患者さんの切れた時を見計らって手術を強行しました。

 

とりあえず時間のかからないところから。昨日紹介したハムスターの頬袋の摘出手術です。右に写真を載せます。ちょっとピントが甘いのですがお分かり頂けるでしょうか?すごいでしょ?

  吸入麻酔が効くまでに時間がかかりましたが、手術時間は短く出血もほとんどありませんでした。

おはぎ 写真
 

ちょうどこの手術が終わる頃、外来の患者さんが。この患者さん、お嬢さん夫婦がどちらも獣医師で、以前から懇意にさせて頂いてたのですが、今日は差し入れに手作りのおはぎを頂きました。
  診察を終えると、美味しいおはぎを一つほおばって次の手術です。結局午前中に二つの手術ができ、そして午後の手術時間に、残る二つの手術を無事終えることができました。

  昨日行った白内障の手術。術後しばらくはかなり神経を使います。
おとなしく寝ていてくれたら幸いですが、ワンワン吠え続ける子ですと、「眼圧が上がる〜!」「出血したらどうするんだ〜!」と気が気ではありません。
少し吠えていますが経過は良いようで、瞳孔は正円で、対光反射は正常、フィブリンもほとんど出ていません。明日は無事退院かな?

 2月4日 ほんとはもう5日
 

夜勤が終わり、日付が変わってからの更新です。今夜の患者さんは軽症ばかりでした。
  昼間はけっこうハードな一日でしたが、まだまだ目がさえている元気な私です。
今日の診療のダイジェストです。

  若いゴールデンレトリバー(オス)が一日中興奮しているとのことで来院。身体検査ではいたって正常。近所に発情中のメスでもいるのでしょうか?こういう患者さんけっこう多いのですが、やはり二週間程度でぴったり治まります。子供を作る予定がないのなら早く去勢をしたほうが良いのでしょうね。

何度も何度もオシッコをする格好をしているのに、出ていない。という猫ちゃんが二匹来院。どちらも長毛、去勢オス。お腹を触って膀胱の触診。膀胱は小さくほとんど触れない。尿道閉塞は起きてないですね、よかった!膀胱炎の内服治療で治るでしょう。

でも今度はオシッコを持ってきてね。ちゃんと尿検査をして、必要なら食事を変えましょう。
「ドライフードによっては膀胱炎、尿道閉塞になりやすいものがあります。動物病院で相談して適切なフードを教えてもらってください。」

脛骨(すね)の骨折のワンちゃんが来ました。いわゆる「弁慶の泣き所」が折れてるわけです。痛かっただろうな〜。オーナーの方、思案の末、手術ではなくギプスによる固定をリクエストされました。

今日はかねてから予定していた犬の白内障の手術がありました。白内障は手術自体よりも、術後の管理が非常に重要。きっちり目薬をさすことと、眼圧のチェックを怠ってはいけません。

それから、ハムスターが二匹。一匹は頬ぶくろが外反してビロ〜ンと外に垂れ下がっています。こぶとりじいさんのこぶが口から出ている感じ。
もう一匹は眼球突出っていうか、もうちぎれそうな状態。
どちらも明日手術です。
明日も忙しいな。

 2月3日 節分
 

今日も外来の多い一日でした。
  昨日に引き続き、ものすごい患者さんが来院されました。詳細はまた後日に。

  明日も白内障の手術をはじめ、手術予定がたくさん。さらに夜勤(夜間診療)が待っています。今夜は子供たちと巻き寿し食べて、豆まきやって、早くしまいましょう。

 2月2日 転移
 

昨夜の夜間診療、来院数は少なかったものの終わり間際に重い患者さんが。

  ダックスフントが突然動けなくなったとのことですが、来院時にはショック状態で意識がありません。身体は冷たく、粘膜蒼白、眼瞼反射すらありません。血圧は上が62mmHg。すぐに静脈を確保してソルコーテフとラクトリンゲルの大量投与。
20分後には瞬きが見られ、血圧も上が95mmHgまで回復。
しかし午前3時を前にして息を引き取られました。
どうも急激な髄核の脱出(椎間板ヘルニア)の様子。
話では聞いていましたが、ヘルニアでもこんな酷いことになるのですね。
ちなみにこの子もかなりの肥満でした。(肥満関連記事はこちら

今日の診療でも、ちょっと気の毒な患者さんが来られました。胸にしこりを持ったワンちゃんです。このしこり、1年前からあるそうで、少しずつ大きくなっているとのこと。
一目見て乳腺の腫瘍(乳癌)が疑われました。さらに呼吸も荒い様子なので、胸部のレントゲン写真も撮りました。嫌な感じはしていたのですが、やはり肺には大小様々な腫瘤が無数に。紛れもなく乳癌の肺転移です。

この後、飼い主のかたの涙を見ながら告知を行いました。
まだ普通に食事をとっているこの子の命があまり長くないこと、効果的な治療法がないこと、などなど。
飼い主のかたの責任を追及する気はありませんが、乳癌は早期の避妊手術で予防できるんですよね。それから、身体にしこりを発見した場合、時間を置かずに腫瘍であるか否かを確定させて、手を打つことが重要なのです。「様子を見る」ことはすなわち「悪くなるのを待っている」に他ならないと思ってください。
もう一言、辛口になってしまいますが言わせてください。小さなしこりを前にして「まだ小さいから様子を見ましょう」という先生にかかっているのでしたら、病院を変えたほうが良いでしょう。

 2月1日 雑感 
 

今日から2月です。頑張って行きましょう!
とはいうものの、2月は最も外来患者さんの少ない月です。こんな時期を見計らって近所の動物病院の先生は海外旅行に行っているみたい。うらやましいな〜。でも外来暇なわりに手術だけは1週間先まで予約が詰まっているという変な状態。

外来が来ない合間に岡山県獣医師会開業部会報に載せてた猫の高血圧についての記事をこちらでも紹介します。ちょっと専門的なので獣医さん向きです。あしからず。
今夜は夜間診療、当院が担当です。
患者さん、少ないだろうな〜!

 1月30日 伝染病来たる
 

明日の木曜日は当院の休診日です。よって、今日が1月最後の診療日。予定の手術二件も無事終わり、午後の診療時間もあとわずか。しかし来てしまいました。ちょっと重い患者さん(猫)が!
「クシュン、クシュン、クシュン!」待合室からくしゃみの三連発が聞こえてくるではないですか。
すぐに感染症用の診察室に入ってもらい、キャリーバッグから出てきた猫を見ると膿のような眼ヤニと鼻水でグシャグシャの状態。一気に気持ちがブルーになってしまう私。

  抗生物質とインターフェロンを注射し、後は時間が薬。以前に同居ネコが同じ病気にかかった時にもした説明をもう一度(そのとき予防注射しておけよ!心の中で叫ぶ)。
説明の内容は、1)伝染するので隔離、2)外出させず部屋の中で適温適湿 3)目薬内服薬の投与 4)その他のウイルス検査の重要性(同居猫が過去に猫免疫不全ウイルスに感染している) 5)治ったら少し置いて予防注射などなど。
防ぐことのできる病気はちゃんと防がないとね!